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翻訳もできるChatGPTの仕組みとは?

ChatGPTの仕組みや他ツールとの違い

ChatGPTの仕組み

ChatGPTは、WEB上にある大量のテキストデータを学習し、人間のように文章を生成したり質問に答えたりできる仕組みを持ったAIツールです。日本語らしい表現ができるように微調整されており、私たちが違和感なく使える状態になっています。
ChatGPTは、与えられたテキスト入力に対してまるで人間のように文脈を理解した返答をすることができます。連続的な対話を行う際にはこれまでの会話履歴も考慮に入れて返答を生成することができ、自然なやり取りが可能。これらの会話はChatGPTの学習に活用され、日々アップデートが行われています。

従来のチャットボットの仕組みとの違いとは

従来のチャットボットとChatGPTとの主な仕組みの違いは、学習方法とシステムの複雑さにあります。
従来のチャットボットは事前にプログラムされた応答パターン・ルールに基づいて動作しているため、質問応答の範囲や文脈理解が限定され、複雑な対話や多様な質問には対応しづらいという欠点がありました。
一方、ChatGPTは大規模なデータを用いてAIがトレーニングされているため、一般的な言語理解を獲得し、複雑な文脈を考慮して文章を生成する能力を持っています。ルールやテンプレートに依存することなく質問に応じて前後の文脈を考慮し、柔軟な応答の生成が可能なのです。

ChatGPTのGPT-4とGPT-3.5は違うもの?

ChatGPTの「GPT-3.5」がバージョンアップしたのが「GPT-4」。GPT-4はGPT-3.5と比較して高度な処理能力を備えています。
例えば、GPT-3.5は司法試験には受からないレベルでしたが、GPT-4では米国の司法試験に合格するほどのレベルを実現。入力文字数に関しては2,500文字から10倍の25,000文字に増大しています。
文章生成以外にも機能が増えており、SEO記事やプログラミングコードを書くことも可能。その他、ChatGPTへのアクセスが集中しているときでも利用制限がかからなくなるといったバージョンアップも施されています。
GPT-3.5には無料版がありますが、GPT-4には有料版しかありません。価格はGPT-3.5の有料版と同じ月額20USドル。3時間に25回までといった回答制限があり、プラグイン使用時には応対が遅くなるといった点も把握しておきましょう。

ChatGPTと翻訳者による翻訳の違いとは?仕組み上の注意点

翻訳の精度に限界がある

自然な会話が可能なChatGPTですが、まだ翻訳の精度は実用性に欠けると言われています。
翻訳の精度は学習データの量と質に依存しているため、ニュアンスの正確な表現や専門知識、マイナーな言語の翻訳をするにはまだ学習量と質が不足しているのです。
また、現状のChatGPTは表記の統一といった細部の調整も難しい状態です。

例えば、下記の英文をChatGPTで日本語に訳させるとします。

英文:It’s not a good idea to judge by his looks. Personality is more important than his appearance.

本来は「見た目で彼を判断するのはよくない。外見より性格が大事だよ。」といった訳が正解ですが、ChatGPTでは「見た目だけで判断するのは良いアイデアではありません。個性は外見よりも重要です。」と翻訳されることがあります。1文だけでもニュアンスが異なるため、長文になると意図しない翻訳になる可能性があるわけです。

プロの翻訳家であれば、ただ直訳するのではなく前後の意味を把握し、日本特有のニュアンスを含めたうえで正確に文章に起こしてくれます。
精度が必要な長文やマイナーな言語、正確に訳したい英文などは、ChatGPTではなく翻訳者への依頼をおすすめします。

ChatGPTは、「雑でいいから訳したい」「この1文だけ訳したい」といった内容には便利に使えるでしょう。一方で、「正確に訳したい」「日本特有のニュアンスが大切な文章を訳す必要がある」というように、精度を求めるのであればプロの翻訳家への依頼が適しています。求める品質や翻訳する文書のタイプによって、ChatGPTと翻訳家を上手く使い分けましょう。

機密情報の翻訳に適さない

入力した情報を学習するChatGPTの特性上、機密性の高い情報やプライバシーに関わる情報の入力は情報漏洩に繋がる可能性があります。
ビジネスでChatGPTを利用する際には、機密情報の取り扱いを含めた利用ルールを決めるといった対策が必要です。想定されるリスクを洗い出したうえで適切な使用ができるよう、ChatGPTを使用して良い文書と使用を禁止する文書の線引きを明確にしておきましょう。

設定やAPIの利用によって入力情報を学習させないという方法もありますが、ChatGPTのシステム障害により、設定がうまく反映されずに学習してしまう可能性はゼロではありません。また、API用をするためには人材育成のための学習コストが発生します。
漏洩すると困る機密情報などは、翻訳家に依頼するのがおすすめです。機密情報が漏れるリスクを抑えられ、学習コストも不要。契約を遵守しつつ、プロとして的確に訳してくれるでしょう。