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英日翻訳を依頼するなら相場は1ワードいくら?

英日翻訳の1ワードあたりの料金相場

日本翻訳連盟(JTF)によると、英語から日本語へ翻訳する場合の翻訳料金の相場は以下のように案内されています。

  • 分野ごとの英日翻訳料金(税別)
  • コンピューターマニュアル:8円
  • 一般科学・工業技術:28円
  • 金融:30円
  • 経営管理・財務・契約書:30円
  • 医学・医療・薬学:35円
  • 特許明細書:26円

(単位:原文の英語1ワードあたりの価格)

参照:一般社団法人 日本翻訳連盟(JFT)「翻訳料金(クライアント企業の翻訳発注価格)の目安
https://www.jtf.jp/tips/price

翻訳会社が得意としている分野や言語によって料金には差がありますが、その他のさまざまな要素によっても変動します。
国内の大手翻訳会社が出している英日の翻訳料金相場は18円〜26円程と、JTFの発表している相場より低めに設定されています。

翻訳料金が上がる要素

翻訳料金を決定する要素は原稿の難易度や納期などさまざまありますが、ここでは主要な6つの要素を紹介します。

原稿の難易度(専門文書)

専門知識が必要とされる文書には、より専門的な翻訳者が必要です。しかし、専門性が高いほど対応できる翻訳者は限られているため、翻訳料金も高くなる傾向があります。
特に医薬、特許、IT・工業、金融、法律などの分野は高度な専門性を必要とするため、一般的な文書の翻訳に比べて料金は高く設定されています。

翻訳言語

翻訳する言語の組み合わせによっても翻訳料金は変わります。
英語から日本語への翻訳は翻訳者の数が豊富なため、他の言語に比べて費用を低く抑えられます。一方、ヨーロッパ言語や中東言語、東南アジア言語などの希少言語は対応できる翻訳者が少ないため、料金が高くなる傾向があるのです。

オプション工程

翻訳会社によって工程や作業内容は異なりますが、一般的に翻訳を完成させるまでの工程は「翻訳→校正→DTP→最終確認→納品」となっています。

一般的な工程に加えて、翻訳の目的に合わせた追加のオプション工程が別料金で加えられることも。翻訳以外のオプション工程には以下のようなものがあります。

◆校正(クロスチェック)
第三者が原文と訳文を照らし合わせ、訳抜けや誤訳、ケアレスミスなどがないかチェックします。
通常の翻訳工程に含まれていることが多いものの、翻訳会社によっては別途オプション扱いの場合も。また、極端に納期が短い超特急案件では納期の都合であえて校正を省き、翻訳のみ(ドラフト翻訳)で対応するというケースもあります。

◆DTP(レイアウト調整)
翻訳をすると文字の長さが変わりレイアウトが崩れることがありますが、DTPはそれを元の原文と同じようなレイアウトにするため体裁を整える作業です。
なお、英語から日本語への翻訳の場合はレイアウトがそれほど崩れない場合が多く、DTP工程が不要な場合もあります。

◆ネイティブチェック
翻訳後にネイティブが訳文に不自然な表現や違和感がないかをチェックする工程。通常、日本語から英語や他の言語に翻訳する際に行われます。
英語から日本語の場合は一般的に日本人が翻訳・校正を行うため、ネイティブチェックは行われません。

◆翻訳以外の追加作業
追加の作業を行う際は別途料金が発生します。追加作業には、例えば以下のようなものがあります。

・PDF原稿のテキスト化作業
原稿の形式がPDFの場合、翻訳作業のためにWordなどに変換が必要になることがあります。特に手書きの原稿をスキャンしたような形式ではテキスト化やチェックにも手間がかかるため、多めの費用を請求されるかもしれません。

・指定フォーマットへの訳文挿入作業
訳文を別途指定のフォーマットなどに挿入するというような編集作業が発生する場合は、その分の編集費用が発生します。

・用語集作成
用語集作成を依頼する場合にかかる費用です。
用語集作成には、既存の対訳資料から用語集を作成する方法と、翻訳作業を行いながら重要な用語をピックアップして用語集を作成するという方法があります。

翻訳のボリューム

翻訳のボリュームによって、ミニマムチャージやボリュームディスカウントなどが設定されている場合があります。

・ミニマムチャージ
少量でも最低限のコストをカバーするために設定されている発注最低料金のこと。
例えば翻訳料金が1ワード20円、ミニマムチャージが2,000円と設定されている場合、翻訳する分量が50ワードであれば計算上の翻訳料金は50ワード×20円=1,000円となりますが、2,000円未満の翻訳を依頼してもミニマムチャージとして2,000円が請求されることになります。

・ボリュームディスカウント
一定以上のまとまった量を依頼した場合に適用される割引のこと。割引率は依頼する分量や翻訳会社によって変わります。
まとまった量で依頼したほうが安くなる可能性があるため、五月雨で翻訳依頼をするのではなく、ある程度まとめて依頼するのがお得になるポイントです。

原稿の形態

Wordファイル・Excelファイル・PowerPointファイル・PDFファイル・手書きファイルなど、ファイルの形態によって料金が変わる場合があります。
例えばPDFであればWordなどへの変換費用がかかったり、原稿がWordファイルであっても原稿内に翻訳が必要な画像が貼り付けられている場合はそれらをテキスト化したりする費用が発生します。

急ぎの場合の特急料金

通常より短い納期で依頼する場合、「特急料金」として翻訳料金の20%といった追加料金を請求される可能性があります。これは、短納期に対応するために複数の翻訳者を手配したり、進行中の翻訳案件をストップして作業者を割り当てたりするなど、翻訳会社や翻訳者に大きな負荷がかかるため。
納期が短いと本来入れるはずの校正作業などの必要な工程を削らざるを得ず、品質に影響が出る可能性がありますので、なるべく余裕を持って依頼することをおすすめします。
どうしても短納期で対応しなくてはならない場合は、複数名で翻訳を行ったり、翻訳依頼する対象箇所を本当に必要なところだけに絞ったりする方法があります。

英日翻訳料金の計算方法は2パターン

出来高制

翻訳後の訳文をカウントする方法。英日の場合、翻訳後の日本語の文字数を「400文字あたり原稿用紙1枚分」とカウントし、枚数に翻訳単価をかけて算出されます。

・出来高制:翻訳後の枚数×翻訳単価
例)翻訳後の日本語が1,200文字の場合
1,200文字÷400=3枚
翻訳料金=3枚×翻訳単価(枚数単価)

このカウント方法には実際に翻訳をしてみないと正確な金額がわからないというデメリットがあり、現在は次に説明する「単語カウント制」が主流になっています。

単語カウント制

原文の英単語をカウントする方法。出来高制と違い、翻訳前に料金を明確に確定できるというメリットがあります。

・単語カウント制:原文のワード数×翻訳単価(ワード単価)
例)原文の英語が600ワードの場合
翻訳料金=600ワード×翻訳単価

英日翻訳にかかる費用の内訳

翻訳費用

翻訳作業にかかる費用の総称。翻訳の方法には以下のようなものがあり、翻訳方法によって金額が変わる場合があります。

・上書き
原稿のテキストにそのまま訳文を上書きする方法です。

・ベタ打ち
レイアウトを気にせず、Wordファイルなどに訳文をテキストでベタ打ちする方法です。
ベタ打ちはレイアウト調整費用を節約できますが、ただ訳文のテキストが羅列している形になるため、原稿と訳文を照らし合わせて見る際にどの部分が対応する訳文なのかわかりづらいというデメリットがあります。

・翻訳支援ツール
翻訳支援ツールとは、翻訳作業を効率的に行うためのさまざまな機能が備わったソフトウェアのこと。翻訳支援ツールを使うことで効率的に翻訳を行えるため、原稿の内容や翻訳する分量によっては大幅にコストを抑えられます。

・機械翻訳
機械翻訳とは、人を介さずコンピューターを用いて自動で翻訳する方法のこと。現在はニューラルネットワークを利用して自然な訳出を行うニューラル機械翻訳(NMT)が主流となっています。 ニューラル機械翻訳の品質は、使用する機械翻訳エンジンや原稿の内容によっても大きく変わります。人間の翻訳よりも安く一瞬で翻訳を仕上げられるというメリットがありますが、訳抜けや誤訳といったエラーも多く、そのまま使用するのは注意が必要です。

・ポストエディット
ポストエディットとは、機械翻訳の訳文を人間がチェックし、不自然な箇所や誤訳、訳抜けなどを修正する工程のこと。
通常の翻訳より安く抑えられますが、機械翻訳の訳文品質によっては人間が行う翻訳よりも劣る品質となるため、品質よりスピード重視の案件に向いています。

校正(クロスチェック)費用

校正料金は、翻訳会社によって通常の翻訳料金に含まれている場合と別途オプションとして追加料金となる場合があります。

オプション工程費用

クライアントの要望や文書の内容、使用用途などに合わせて翻訳コーディネーターが必要なオプション工程を設計します。
翻訳コーディネーターは原稿内容の確認や翻訳者の選定、工程の設計と管理などの翻訳プロジェクト全体を管理するプロジェクトマネージャーを指し、目的に合わせた最適な工程を提案します。

その他の作業費用

以下のような翻訳以外の作業が発生する場合は追加費用がかかります。

  • PDF原稿のテキスト化作業
  • 指定フォーマットへの訳文挿入作業
  • 用語集作成 など

英日翻訳を依頼できる翻訳業者の選び方

依頼したい文書の専門性があるか

翻訳会社によって得意とする分野が異なるため、文書に合わせた適切な専門性を持つ翻訳会社に依頼する必要があります。
依頼する分野に対応できる専門性の高い翻訳者を有しているか、その分野で豊富な翻訳実績があるかなど、ホームページや担当者に聞くなどして事前に確認しましょう。

翻訳の目的に合わせた翻訳サービスがあるか

「安さに特化しているので校正は対応していない」「人間による高品質な翻訳に特化しているので機械翻訳は対応していない」など、翻訳会社によって提供しているサービスは異なります。 依頼の際は翻訳の目的を明確にし、それを実現できる翻訳サービスを提供している翻訳会社を選びましょう。

価格は妥当か

同じ原稿であっても、翻訳会社によって翻訳価格は異なります。
これは、会社によって料金体系や作業内容が違ったり、専門性や翻訳言語の得意不得意などが関係したりするため。1社のみでは妥当な価格なのか判断つきにくいため、複数社に見積もりを取り比較検討することをおすすめします。
検討する際は価格だけでなく専門性や実績、料金に含まれる作業内容なども確認した上で、総合的に判断するようにしましょう。

無料トライアル翻訳を実施しているか

初めて依頼する翻訳会社は、どのような品質で仕上がってくるか読めません。品質が想定外に悪かった場合、再度翻訳のやり直しを依頼するか、自社ですべて翻訳をやり直すという事態になることも。
仕上がってきてから「こんなはずじゃなかった」ということにならないよう、事前に無料トライアル翻訳を利用して品質を確認しておくと安心です。

品質を確保できる工程か

翻訳会社を価格だけで選ぶのは危険です。品質を確保するために、どのような工程で翻訳を仕上げるのかを必ず確認しましょう。
翻訳会社によっては翻訳後に第三者による校正を行っておらず、翻訳者自身のセルフチェックのみという場合もあります。
また、レイアウト調整も専門のプロによる作業ではなく、翻訳コーディネーター自身が体裁を手直しする程度ということも。
求める品質をしっかり確保できるよう、どのような作業者がどのような工程で作業を行うのかを事前に確認しておきましょう。

低価格と高品質を兼ね備えた翻訳を依頼するなら

英日翻訳を依頼する翻訳会社を選ぶ際は、価格だけでなく品質やスピード、対応力などを多角的に比較検討することが大切です。
適切な専門性を有し、目的に合わせた翻訳品質を実現できる翻訳会社を選びましょう。

翻訳会社ケースクエアは英日・日英翻訳に特化した翻訳会社で、各分野において高い専門性を持つプロによる翻訳を提供しています。

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