海外大学院の留学に必要な「エッセイ」とは?
エッセイとは大学院留学時に提出する「志望動機書」のこと
エッセイとは自己アピールの武器である
エッセイとは、成績証明書やCV(Curriculum Vitae)では表現できない自分の個性・価値観をアピールするためのものです。
真実を語ることは大前提ですが、読み手は日本人ではなく外国人。少々オーバーなくらいが適切に伝わると考えておくと良いでしょう。
ただし、自伝ではないので自分語りは厳禁。題材に対して自分自身が何を思っているのかを通して、自分の考えや価値観をアピールするものと考えてください。
大学院留学エッセイで書くべき項目
まずは留学を希望している大学院のHPでエッセイについて確認することから始めましょう。
細かく内容を指定している大学院もあれば、自由書式の大学院もあります。
大切なことは「自分が書きたいことを書く」を優先して書くのではなく、大学院の定めたルールに従ってエッセイを作成すること。ルールをしっかり確認してください。
ルールや項目が指定されていると「細かい」「面倒」と思うかもしれませんが、指定があるほうが書くべきことが明確。
むしろ自由書式の方が何を書くべきなのかで悩む傾向にあります。
いくら調べても書く内容がわからない場合、大学や卒業生、留学エージェントに聞いてみるのも一手。
過去の事例を知ることで、書くべきことは自由だとしてもある程度求められるレベルを類推できます。
一般的には次のような項目が挙げられることが多いでしょう。
- 自分が直面した課題をどうチャレンジして打ち勝ったか
- 失敗した時、そこから学んだ事とはなにか
- 大学や専攻を選択する上で影響を及ぼした自分の過去の経験
- 信念や政治、人生観、宗教などの価値観
- 自己の学術・個人的・職業上の目標
ただし、信念に関しては個人や政治的トピックは注意が必要。
あまりにも偏った意見や、誤解・曲解に基づく意見は不快感を与えてしまいかねません。
上記のような項目について書く際は、大学院に通うことでどのような好影響をもたらすのかを交えると、志望動機として自然な内容となります。
エッセイはあくまでも「志望動機」であるという点を忘れずに。
「思っていること」ではあってもネガティブな内容は避け、大学院に入ることで何を獲得できるのか、何をしたいのかなど、ポジティブな内容を綴るようにしましょう。
海外大学院への留学を叶える、魅力的なエッセイの書き方
何をしたいのか「夢」を書こう
なぜそのコースに応募したのかを具体的に書きましょう。
夢や目標はもちろんですが、将来的な展望・理想が大学院に入学することでどのような変化を見せるのか、なにを期待しているのかなども書くのがおすすめ。
前向きな姿勢は良い印象を持たれやすいものです。
何をしてきたのか「これまでの自分」を書こう
これまで何をしてきたのかも書きましょう。
大学で何を学んできたのか、社会人経験がある場合は具体的な経歴・実績も入れると尚よいでしょう。
志望するコースとこれまでの学びの関連性など、これまでの自分の経験が希望する大学院とどのように関連するのかもアピールポイントに。
関連性が深く、且つ具体的であればあるほど読み手の心を動かします。
なお、エッセイでは研究内容について細かく書く必要はありません。
専門的な学歴・研究内容・受賞歴などはCV(Curriculum Vitae)やレジュメに記載するのが一般的です。
何に気づいたのか「課題」を書こう
気づいた課題を「大学院で改善したい」と自然に留学意欲のアピールにつなげられるため、これまでの学びを通して気づいた課題も実はアピールになります。
課題に対し「困っている」「悩んでいる」だけではなく、「大学院に入学して改善したい」といった前向きな気持ちをより具体的にアピールしましょう。
具体的であればあるほど、読み手である大学院側に好印象を与えられます。
例えば「日本の労働人口」が課題だとすれば、少子化問題、正規・非正規雇用など企業が抱える問題、海外人材の導入に関する問題など焦点を当てた提議が理想的です。
課題意識の高さを表現できるだけでなく、「だからこの大学院で学びたい」というアピールにつなげやすくなります。
何故この大学院を選んだのか「大学院」について書こう
この項目は大学院のことをどれだけ把握しているのかをアピールするものです。
なぜこの大学院なのか、具体的な理由を書きましょう。具体的であればあるほど良いので、師事したい教授や受けたい講義などを積極的に盛り込むのがおすすめです。
他の大学院にはない「希望する大学院」ならではの内容を具体的に書くために、大学院のことをしっかりと調べておきましょう。
何かミスがないか「ネイティブチェック」を頼もう
作成したエッセイにミスがないか、ネイティブチェックを頼みましょう。
専門用語に長けているネイティブが身近にいない場合は、翻訳会社に依頼するのも一案。プロの翻訳者以外に読んでもらうなら、英文エッセイを理解できる人にお願いしましょう。
自分自身では良いと思っていても、第三者が読んで初めて「意味がよく分からない表現」や「客観的なミス」を発見しやすくなります。
書き上げたエッセイは必ずネイティブチェックをしてもらいましょう。