インバウンド対策で翻訳が重要な理由
インバウンド対策における翻訳の重要性と期待できる効果
インバウンド翻訳はなぜ必要?
インバウンドとは海外から日本に訪れる外国人観光客のことであり、インバウンド翻訳とは訪日外国人のためにさまざまな場面や設備を多言語化する作業を指します。
インバウンド翻訳が必要とされている理由のひとつに、インバウンドが大きなビジネスチャンスであり、業界ひいては日本社会への大きな利益となる点が挙げられます。
観光庁の発表から訪日外国人数の推移を見てみると、VJ事業(国土交通省が中心となり行う訪日外国人への観光プロモーション事業)スタート時の2003年に521万人だった訪日外国人数は以後順調な伸びを見せ、2013年に1000万人を突破。2019年には3188万人にまで達しました。その後コロナ禍を迎え訪日外国人数は激減しますが、コロナが落ち着いたとされる2023年には一気に2507万人にまで回復し、今後もその数は伸びると見られています。
増え続ける訪日外国人数が日本旅行で感じる障害のひとつが「言葉の壁」。訪日する外国人のほとんどは日本語に明るくなく、一方で日本人も英語を得意としない人が多く、もてなす側ともてなされる側のコミュニケーションがスムーズに進みません。
興味を惹かれても情報や利用法がよくわからなければ、旅行者が入店や購入などを断念してしまうかもしれません。また、誤解やトラブルが起きてしまうと顧客単価の低下やリピート率の減少に繋がります。
ビジネス的な観点だけではなく、せっかく興味をもって訪日してくれた人たちに日本の文化や魅力を、言葉の不備のために伝えきれないのはとても残念なこと。また、情報不足のため訪日外国人が日本の慣習などに合わない行動を取ると、地元の人たちとの摩擦を引き起こす可能性もあるでしょう。盛り上がりを見せるインバウンド需要を旅行者にも日本社会にもプラスのものとするためにインバウンド翻訳は大きな役割を果たします。
【ケース別】インバウンド翻訳によるメリットまとめ
観光・特産品パンフレット
観光客の大きな頼りとなるのが、紙媒体のパンフレット。常に持ち運べて広げればすぐに情報が得られるパンフレットを利用する旅行者は多く、多言語化されたパンフレットは高い需要が見込まれます。
特産品などの情報をパンフレットで提供しておけば手に取った観光客の興味を惹き、購入に繋がるかもしれません。店舗スタッフによる口頭説明などの接客業務の負担軽減にも繋がるでしょう。
パンフレットに記載する文章はブロックごとのバランスを整えて見やすくし、内容に過不足ない情報が求められます。
観光ホームページ
訪日外国人にとって、メインの情報収集手段となるのが観光ホームページです。しかし、どんなに魅力的なホームページを作っても、日本語の記載のみでは外国人旅行者は興味を惹かれながらも他のサイトに移ってしまうでしょう。
外国人用ホームページか言語の切り替え機能を用意し、切り替えボタンを分かりやすい場所に設置して多言語対応のサイトだとアピールしましょう。外国人向けホームページの場合、和食や歴史的な施設といった外国人が惹かれる要素を重点的に紹介すればより効果的です。
飲食店のメニュー
日本食は世界で注目されており、日本旅行の大きな楽しみのひとつに食が挙げられます。お店で自分好みの料理を選ぶ際、メニューの翻訳文は大きな助けになるでしょう。
メニューは単に料理を紹介するだけでなく、店舗のコンセプトや雰囲気を伝えて購買意欲を高める重要なツールです。宗教事情やアレルギーなどにより口にできない食材がある旅行者のために、料理や食材の説明を多言語化しておくことも欠かせません。視覚的に分かりやすいピクトグラム(絵文字・案内記号)を活用すれば、ベジタリアン料理やアレルゲン情報などの情報を伝える際に効果的です。
ホテル・旅館の案内文
ホテルや旅館の滞在には、館内設備の利用法や周辺スポットの情報、チェックイン・チェックアウトの時間や手続き方法など多くの情報が必要とされます。それらを多言語化しておけば、外国人利用客の利便性が大きく高まるでしょう。
同じような質問が繰り返されるケースも多いので、あらかじめ翻訳文として提示しておくとスタッフの工数削減に繋がります。滞在客に施設やレストランの情報がきちんと伝われば、施設を積極的に利用する機会が増えて収益向上が期待できるでしょう。
トイレ等の共有スペースの注意書き
トイレやお風呂などの共有スペースの使用法やマナー・禁止事項は、国によって異なる場面が多いもの。あらかじめ多言語化された注意書きを用意して、利用する外国人の戸惑いを減らしましょう。外国人旅行者の安心感や利便性を高めると共に、日本人利用者とのトラブル防止にも繋がります。
ルールやマナーについては短く分かりやすい言葉で表現し、協力への感謝などのポジティブなメッセージを添えれば利用者からの協力を得やすくなるはず。アイコンを利用した直感的な情報の伝達も有効です。
インバウンド翻訳に必要な技術
インバウンド翻訳では外国人旅行者に的確に情報を提供し、モノや場所などを魅力的に伝える表現が求められます。紹介する文化・歴史・社会・場所・食べ物などに関する確かな知識と、わかりやすく、さらに読み手の関心を喚起できる文章力が必要。翻訳対象地域の文化・習慣に合わせた表現を心がけましょう。
インバウンド翻訳で求められる工夫
インバウンド翻訳においては、長文よりも簡潔で伝わりやすい表現が有効です。
例えば「関係者以外立入禁止」を直訳すると「No one is allowed to enter except for authorized personal.]と文章が少し長くなってしまいますが、「このエリアは立入禁止」だと「This area is prohibited」と文章を短くすることが可能に。「No eating or drinking allowed(飲食禁止)」も同様です。
逆に、詳しく記述したほうが良い場合もあります。例えば、「Shabu-shabu is characterized as paper-thin slices of tender meat and fresh vegetables cooked together in a large pot. (しゃぶしゃぶは紙のように薄くスライスした柔らかい肉と新鮮な野菜を一緒に大きな鍋の中に入れていただくものです)」といった具体的な説明を心がけ、特に食に関しては材料や調理方法を明らかにするのがよいでしょう。
日本史や日本文化に詳しくない旅行者も多いため、記述に背景や意味の説明を加えるとより理解が深まります。「Oda Nobunaga(織田信長) 」という人物名だけでなく「Oda Nobunaga ,the first of the “three unifiers” who brought about the end of the Sengoku Period (1467–1600)(戦国時代末期(1467ー1600)全国統一を図った三人の武将のうち最初の人物だった織田信長)」と情報を補足すれば、旅行者の興味をより高めるきっかけになるでしょう。
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