法律翻訳・リーガル翻訳とはどんな書類が対象の翻訳のこと?
リーガル翻訳とは、何のどのような翻訳なのか
リーガル翻訳は「法律翻訳」とも言われ、契約書や戸籍謄本、就業規則、各種証明書、裁判関連文書など、法律に関する文書の翻訳全般のことです。
その範囲は多岐に渡り、Webサイトのプライバシーポリシーやコピーライト、免責事項など、直接法律に関わる文書でなくても必要になるケースがあります。
翻訳文書の分野に関する高い専門性に加え、各国の法律用語を正確に翻訳する必要があり、難易度は高めです。
リーガル翻訳の対象文書
- 契約書
秘密保持契約書、雇用契約、売買契約、ライセンス契約、一般商取引、業務委託契約書、賃貸契約書、金銭貸借·債権、誓約書、覚書、合意書 など - 内部統制報告書
内部統制報告書、コンプライアンス、JSOX法関連書類 - 会社法、社内規定
登記・定款、就業規則、人事労務、コンプライアンス、各種会社規程 - 裁判資料
訴状、起訴状、判決文、示談書、答弁書、宣誓供述書、陳述書、誓約書、口頭弁論書、申立書判例、法令、証拠説明書、意見書 - その他
プレスリリース、電子メール、レター、各種通知、Webサイトのプライバシーポリシー など
リーガル翻訳の注意点とは
1つの間違いが深刻な損害につながる可能性がある
法律や法令に関わる文章を扱うため、一つの間違いが裁判の長期化や特許の取得失敗、ビジネス契約の不成立など重大な結果につながる可能性があります。そのためリーガル翻訳には高い正確性が必要とされ、法律の専門知識を持った翻訳者による対応が必須です。翻訳後も第三者によるチェック作業(校正)を設けるなど、翻訳のミスを防ぐチェック体制を整えることが重要になります。
また、ネイティブにしかわからない微妙なニュアンスの違いなどによるトラブルを防ぐため、「ネイティブチェック」も欠かせません。ネイティブチェックでは、スペルミスや誤訳など、翻訳ミスがないかの確認に加えて、ネイティブの視点で自然でわかりやすい言い回しになっているか、不自然な表現は使われていないか、などについてチェックします。
法制度は国ごとに異なる
法制度や法的要件は国ごとに異なり、さらに地域によっても法的制約が変わる可能性があるため、リーガル翻訳では法律対象国の法律知識が不可欠です。国際取引において海外の企業と契約を結ぶ際は、「リーガルチェック」を行うことでトラブルが発生するリスクを回避できます。
リーガルチェックとは、契約者間のトラブルを防ぐために、契約内容が法律に照らして妥当であるか、予期しない隠れたリスクがないかなど、事前に法的な視点で検証・チェックをすることです。
そのほか、海外の税務署や裁判所などの公的機関や金融機関に、日本語から翻訳された書面を提出する場合、その翻訳の正確性を示すため「翻訳証明書」の提出を求められることがあります。
翻訳証明書は、翻訳を行った翻訳会社や法律事務所などが署名入りで発行するものです。すべての翻訳会社が翻訳証明書の発行に対応しているわけではないので、必要な場合は依頼しようとしている翻訳会社が対応可能か、事前に確認しましょう。
法律用語特有の言い回しに注意
英文契約書には特有の言い回しや専門用語が多用されており、英語以外にもフランス語やラテン語が登場するなど、わかりにくい部分があります。
<特有の言い回し例>
- 反復表現
any and all(ありとあらゆる)
effective and valid(有効な) - 英文契約書独自の用語
Shall (~しなければならない) - ラテン語の用語
in lieu of (~の代わりに)
このような特殊な言い回しや専門用語を理解した上で翻訳を行う必要があります。
リーガル翻訳に求められるスキル
高い言語力と翻訳スキル
原文に忠実に、かつ読みやすい文章に翻訳するためには、英語力だけではなく高い日本語力も必要です。原文に書かれている内容を正確に読み取り、単純な言葉の置き換えではなく、翻訳する言語を日常的に使っている人が読んでもわかりやすく、明確に伝わる文章に訳す翻訳スキルが求められます。
分野の専門性
一口にリーガル翻訳といっても、対象文書の分野はさまざま。扱う製品やサービスによっては、分野の高度な専門知識も不可欠です。同じ言葉でも分野によって意味するものが変わったり、訳語が厳密に決まっていることもあるため、そうした専門用語やルールを熟知した上で翻訳をしなくてはなりません。
リサーチ力
リーガル翻訳ではさまざまな法律用語や専門用語を正確に翻訳するため、1つ1つ綿密にリサーチし、裏付けを取りながら翻訳していくことが必要です。そのため、確かな情報源から正確な情報を効率よく調べるリサーチ力が求められます。
各国の法律に関する理解や知識
リーガル翻訳者は国や地域ごとに異なる法律の専門用語や、法的概念を理解していることが必須。さらには英語圏の文化・慣習の違いや英米法と大陸法の違いなどについても理解していなくてはなりません。
国際翻訳規格「ISO20771」
ISO20771は、法律翻訳を行う個人の翻訳者に対する国際規格で、翻訳者個人が申請して認定を受けられます。
ISO20771は法的翻訳サービスの品質について規定しており、認証されるためには複数の卒業資格や経験が必要。リーガル翻訳では公的な文書や機密性の高い文書を取り扱うため、プロジェクトによってはこうした国際基準を満たしていることを求められる場合があります。
リーガル翻訳を依頼できる翻訳会社の選び方
リーガル翻訳の実績が豊富か
翻訳会社にはそれぞれ得意分野があります。中には得意分野が異なる場合でも「対応可能」ということで引き受けてしまう翻訳会社もあり、結果として専門的な部分に対応ができていない低品質な翻訳になってしまう可能性も。
依頼しようとしている翻訳会社がリーガル分野の翻訳実績が豊富にあるかどうか、事前にホームページなどで確認したり、直接依頼したい内容・分野について知見があるかを問い合わせるようにしましょう。
翻訳したい言語に対応しているか
翻訳会社によっては、英訳や和訳に特化していたり、多言語を得意としていたりと、対応可能言語や強みを持っている言語が異なります。必要な翻訳言語を明確にしたうえで、対応している翻訳会社に依頼しましょう。
対応は丁寧で迅速か
翻訳依頼の問い合わせ連絡や見積もり対応などに迅速に対応してくれるかも重要なポイント。問い合わせに対してもなかなか返信がないなど、対応が遅い翻訳会社は信頼できない可能性が高いです。 レスポンスが早く、サービス内容や見積もり対応などにも丁寧に説明・対応してくれる翻訳会社を選ぶと、依頼した後の翻訳作業に必要なやりとりなどもスムーズに進められるでしょう。
リーガル翻訳は実績豊富な専門業者に任せるのがオススメ
リーガル翻訳は高度な法律知識や専門性が求められ、用語の間違い一つで重大なトラブルを招く恐れがある難易度の高い翻訳です。翻訳が必要な場合は実績豊富なプロの専門業者に任せましょう。
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