翻訳ツールでは無理?金融翻訳とは?
金融翻訳とは、何のどのような翻訳なのか
金融翻訳とは?
日本語で書かれた金融分野の文書を、和英・英和翻訳することを金融翻訳と言います。
金融翻訳の対象は幅広く、銀行への預貯金や株式・債券・外国為替の売買、会社が発表する運用報告書や有価証券報告書などの情報を伝える文書などが挙げられます。
また契約書やマニュアル、プレゼンテーション資料を翻訳するケースもあるでしょう。
金融翻訳を必要とする人とは
銀行や証券会社・保険会社といった業種において為替などで国外との取引がある場合や、国外に対してもレポートや財務状況などの発信が必要な場合に金融翻訳が必要です。
ほかにも、国内だけでは完結できないビジネスをしていて英語圏への出資や契約の依頼、プレスリリースを出す必要がある場合なども、翻訳しなければスムーズな取引が難しくなります。
まとめると、主に下記のような人や企業が金翻翻訳を必要としています。
- 為替取引があり外国語でのやりとりが一般的である
- 金融商品を扱い、国外とも取引をしている
- 海外の金融に関する最新情報をいち早く手にしたい
金融翻訳の対象となる文書とは
金融翻訳の対象となる文書は、金融活動に携わる文書全般が含まれるため非常に広範囲です。
株式・債券・為替・デリバティブ・国際商品や不動産などの商品やサービスにおける市場の動き、証券や商品の投資戦略、加えてそれらの市場価値の変動まで取引の場では必要になります。
一般的な金融分野の文章だけでなく、契約書からプレゼンテーション資料なども対象です。
また、定期的に会社の情報を開示する必要のある運用報告書や有価証券報告書も当然含まれます。
会社の業績や活動報告をアピールする有価証券報告書は海外からの投資判断にも使われるため、翻訳の重要性も高いでしょう。
金融翻訳の特徴とは
金融翻訳には速効性、正確性、独自性が求められます。
例えば為替レートに関するレポートを報告するケースにおいて、スピーディーに翻訳しなければ、その情報を求めている人は為替変動のリスクにさらされてしまいます。
海外ビジネスの利益を最大化するためにも、スピード感のある金融翻訳は欠かせません。
文書の内容を正しく伝えるためには、当然ながら正確に翻訳することが最低条件です。翻訳地域の法規制・会計基準なども理解しておく必要があります。
また日経平均株価や債務、キャピタル・ゲインといった専門的な表現にも配慮しなければなりません。
英語表記で記載された金融分野の文書を参考にし、よりクリアに伝わる表現を使用しましょう。
金融翻訳の際の注意点とは
金融翻訳では、制度上の違いや独特の言い回しに注意する必要があります。
金融分野の制度は国によって異なるため、用語や表記も複雑になるでしょう。
例えば「Bear」は直訳すると熊ですが、金融業界では「相場の弱気」を示す表現になります。逆に「Bull」は、株価上昇の予想時に使用する言葉です。
数値や金額表記にも注意しましょう。
例えばヨーロッパの場合、小数点の区切りは「,」ではなく「.」を用います。
そのためイギリスでは¥123,456,789→£123,456,789.00、またドイツを例に挙げると「123.456.789,00 €」となり、国によって表記の違いがあるのです。
金融翻訳の依頼先選びのポイントとは
依頼先の選定ポイントは5つあります。
- 翻訳するスピードや、文書の守秘義務の遵守
企業にとって重要な情報を扱うため、秘密保持契約の締結ができるか確認しましょう。 - 金融分野での翻訳実績
金融翻訳は幅広い知識が必要です。最新情報や専門的な情報に精通しているか、金融翻訳の実績があるかチェックしてみてください。 - ネイティブチェックの有無
母語話者(ネイティブスピーカー)にとって違和感がないかを確認するネイティブチェック。金融翻訳には欠かせないチェックです。 - 柔軟な対応・アフターフォローの充実
高品質な翻訳にするために、詳細な要望に応えてくれる会社がおすすめです。またアフターフォローがあると、表記やフォント調整などにも対応してくれるでしょう。 - 無料トライアルサービスの実施
無料トライアルを利用すれば、翻訳の品質を確認できます。
金融翻訳者になるには
金融翻訳者になるには、金融分野の専門的な知識が必要です。
会計や経理、財務、株や証券などの分野に対する深い理解が求められます。
知識を深めるためには、日経経済新聞や金融業界誌(日経マネーやJ-MONEY)、金融用語の解説本にも目を通すのも方法の一つです。
金融翻訳者を目指すなら、講座を受ける方法もあります。オンラインで受けられる講座もあるため、講座内容を閲覧し検討してみるとよいでしょう。
金融翻訳に関わる資格として、「証券外務員資格」があります。証券会社や銀行、保険会社で金融商品を扱うために必要な資格です。
資格を取得すると、金融分野の知識がある証明になるでしょう。
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