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出版翻訳とは?依頼する時のポイントや翻訳会社の選び方を解説

依頼する前に知っておきたい出版翻訳の基本

出版翻訳とは?

出版翻訳とは、海外で書かれたさまざまな書籍や雑誌を日本語に翻訳する仕事のこと。ただ単に言葉を直訳するのではなく、原文の意味や著者の想いなどを読み手にわかりやすく伝える工夫が求められます。
翻訳する出版物は文学作品・ノンフィクション作品・専門書・学術書・実用書など幅広いジャンルに渡るため、言語スキルだけではなく幅広い専門知識・文化的知識も必要。母国語以外の言語で書かれた作品を正しく訳す出版翻訳は、異文化との架け橋となる役割を担う仕事渡もあるのです。

出版翻訳と一般的な翻訳の違い

一般的な翻訳(日常的な文章やウェブサイトなど)では、原文の内容を正確に伝え読者が理解しやすい表現が好まれます。ニュース記事などはスピード感のある翻訳が求められ、対象のメディアに合わせた文体にすると読みやすくなるでしょう。
「読んでいて飽きない面白さ」を盛り込むというより、専門用語の正しい用い方や誤訳を防ぐほうが優先されます。
一方で、出版翻訳は内容が正確でありながら作品の雰囲気や感情などを伝えなくてはなりません。一般的な翻訳以上に「文章をどう魅力的で味わい深いものに仕上げるか」という視点が重要です。
また、出版物は読者の年代や興味・好みに合わせた言葉や文体選びにも気を配る必要があります。例えばこども向けの本ではシンプルで親しみやすい表現が求められ、大人向けの文学作品ではより深みのある言葉遣いが適切でしょう。
読者にとってふさわしい表現を考えながら訳を進めるのも出版翻訳と一般翻訳の違いだと言えます。

出版翻訳は大きく分けて2つ

フィクションの翻訳

フィクション翻訳は、ノベライズ作品・純文学・戯曲・漫画・絵本などの作品が対象です。代表的なのが、レオ・レオ二の代表作「スイミー」。谷川俊太郎氏による翻訳で、日本では世代を超えて人気の作品です。
フィクション翻訳では、原作の雰囲気や登場人物の個性、文化的な背景などを踏まえた言葉遣いや表現が求められます。例えば英語圏で一般的なジョークが日本人読者に通じない場合は、類似の日本文化の例を挿入して自然な笑いを誘う工夫が必要。ミステリーでは、伏線やトリックが訳文で崩れないようにする必要もあります。
フィクションの翻訳には翻訳者のセンスや創造性が大きく影響し、ファン層拡大に重要な役割を果たすといえるでしょう。

ノンフィクションの翻訳

専門書・自己啓発書・歴史書などの事実に基づいた著書を対象とするのがノンフィクションの翻訳。作品例としては、数学研究者・森田真生が翻訳した科学者レイチェル・カーソンの遺作「センス・オブ・ワンダー」が挙げられます。
このタイプの翻訳ではデータや専門用語を扱うケースが多いため、誤訳が致命的な誤解を招かないように何よりも正確性が大切。また、ノンフィクションでは文章が硬くなりすぎると読者にとって読みにくくなるため、平易な表現で分かりやすく伝える表現も求められます。

出版翻訳の流れ

  1. 翻訳書籍の選定…出版社は国内外の市場動向を分析し、日本で需要が見込める作品を選定して出版社と協力して日本語版の翻訳権を取得。時には翻訳者が興味を持った書籍を推薦するケースもあります。
  2. 翻訳者の選定と契約…翻訳権を取得した出版社は、翻訳の経験や知識、書籍の文体などを踏まえて翻訳者を選定。その後、報酬単価・納期・翻訳対象範囲・著作権の扱いなどの取り決めを行い、翻訳者と契約を結びます。
  3. 翻訳作業とリサーチ…翻訳者は原書を読み込み、登場人物の心情や文化的背景を含めた全体の文脈を理解したうえで翻訳作業をスタート。原書のニュアンスを正確に表現するために、幅広い分野にわたるリサーチも行われます。
  4. 編集・校正作業…翻訳が完了すると、出版社は誤訳や訳抜けがないか、原書の意図が正確に伝わるのかといったチェックを行います。状況によっては翻訳者に修正依頼する場合も。
  5. レイアウト・デザインと印刷…出版翻訳では、レイアウト・デザインによって仕上がりが大きく変わります。レイアウトの調整はオプションになるケースも多く、依頼前に確認が必要。調整が完了した後、印刷工程へ進みます。
  6. 販売・マーケティング…印刷された書籍は、書店やオンラインストアを通じて販売されます。出版社は販売促進のためのプロモーションを実施したり、読者の反応を見て追加印刷や改定をすばやく検討したりします。

出版翻訳の依頼で失敗しないためのポイント

翻訳会社に出版翻訳を依頼する時のポイント

本の想定読者を共有する

出版翻訳では、まず「どのような人たちに向けて販売するのか」を明確にしましょう。
例えば小学生向けの書籍ならば難しい漢字を避け、文章の長さやトーンの種類などに気を付ける必要があります。一方、大人向け・専門家向けの書籍であれば専門用語を適度に用いても問題はないでしょう。
ターゲット読者の価値観や嗜好を共有すれば翻訳者は意図に沿った表現を選べ、原作の魅力を損なわずに届けられるようになります。

本で伝えたい内容・想いを共有する

著者が本を通して最も伝えたい内容や想いを翻訳者に共有すれば、正確な意図を反映した翻訳に繋がります。原著が描くテーマや作者の主張、登場人物の感情を把握することで、単なる直訳ではなくニュアンスを考慮した言葉選びができるのです。
特にエッセイ、自己啓発書・物語などの感情や哲学的な要素が含まれる作品では、著者の視点や背景にある想いを翻訳に反映させる必要があります。作品を通じて何を伝えたいのか、どの部分に特にこだわっているのか、翻訳者との打ち合わせまでに明確にしておきましょう。

言葉の表現方法を擦り合わせる

翻訳における言葉の表現方法は、読者への印象や理解度に大きな影響を与えます。例えば「です・ます調」と「である調」では読者が受ける印象は全く異なり、前者は親しみやすく、後者は堅い印象を与えるもの。また、専門用語の取り扱いや固有名詞の訳し方、文化特有の表現をどのように置き換えるかについても事前に十分な擦り合わせが必要になります。
翻訳開始前に用語集やスタイルガイド(この翻訳に関するルールをまとめたもの)を作成し、翻訳者と共通の認識を持ちやすくする工夫を行いましょう。

翻訳会社を選ぶ時のポイント

過去の実績を確認する

翻訳会社がどのような分野で経験を持ち、どのような品質の翻訳を提供できるかを確認しましょう。出版翻訳の経験が豊富な会社は出版物特有のフォーマットや校正工程、著作権に関する知識を持っており、翻訳作業がスムーズに進みやすくなります。
会社によっては小説・専門書・ビジネス書などの得意ジャンルが違うため、よく確認するのがポイント。実績を確認する際は過去の翻訳サンプルやクライアントの評価をチェックし、自分の依頼内容に適した経験を持つ会社を選ぶと質の高い翻訳が期待できるでしょう。

ネイティブチェックがあるか確認する

文章をより自然に仕上げるためには、ネイティブスピーカーによるチェックの有無が大きなポイント。英語やフランス語など翻訳対象となる言語を母国語とするチェッカーが参加すれば、微妙なニュアンスや語順の誤りなどにも気づきやすくなります。訳文が自然な読み心地となるため、最終的な完成度が格段に高まるでしょう。

納期・スケジュールを明確にする

出版翻訳は翻訳するだけでなく、その後の校正やレイアウト調整なども含まれます。編集者とのやり取りや著者への確認作業が発生するため、作業をスムーズに進めるために具体的な納期やスケジュールを決めておきましょう。
余裕のある納期を設定しておくと、万が一修正が必要になった場合でも十分な調整時間があるため落ち着いて対応できます。

アフターフォロー・サポート体制を確認する

翻訳の品質やそれに伴うトラブルを避けるために、事前にアフターフォロー・サポート体制を確認しておくのも大切。専門用語・知識が多く含まれる出版翻訳では誤解を生む表現になってしまうこともあるため、納品後に「こんなはずではなかった」「もう少し確認しておけば」などといった後悔や問題が発生するかもしれません。
サポート体制がしっかりしている会社を選んでおくと、いざ修正が発生した際も安心して依頼できるでしょう。

実績多数・低価格な出版翻訳を実現するなら

出版翻訳を成功に導くためには実績の豊富な翻訳会社への依頼が欠かせませんが、質の高さを求めてしまうと料金も上がってしまうものです。
弊社ケースクエアは、日本語1文字・英単語1ワードあたり8円からという業界でも特にリーズナブルな価格設定ながら、出版物の実績も多数あります。
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