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字幕翻訳とは?質を上げるためのコツやローカライズについて解説

字幕翻訳をする前に知りたい基本まとめ

字幕翻訳とは?

映像翻訳の手法のひとつで、映像に字幕をつける作業が字幕翻訳です。オリジナルの音声や映像はそのままに、ナレーションやセリフを別の言語に翻訳した文字を画面上に表示します。
映像翻訳には他に「吹替翻訳」と「ボイスオーバー」がありますが、どちらの方法も音声を他の言語に翻訳する方法であり、文字情報を使って映像の内容を伝えるのは字幕翻訳のみです。

字幕翻訳と普通の翻訳との違い

字幕翻訳と通常のテキスト翻訳は、それぞれ異なる制約と目的があります。
字幕翻訳は動画や映像のペースに合わせる必要があるため、文字を表示できる時間に制約があります。これは視聴者が映像を見ながら短時間で内容を理解できるようにするため。視覚と時間の制約が大きく、簡潔で自然な言い回しが求められます。
一方、通常の翻訳は読み手のペースで読まれるため、文字数の制限が緩く、原文の内容を忠実に伝えられるかを重視。文体やトーンも原文に合わせ、専門用語の詳細な説明なども含められ、自由度の高い翻訳が可能です。

字幕翻訳・ローカライズの重要性

グローバル化の進行に伴い字幕翻訳の需要は高まり続けており、その際に重要視されるのがローカライズです。
ローカライズは、ある国で作られた製品やサービスを他の国の仕様に最適化させること。ローカリゼーションとも呼ばれ、日本語にすると地域化・現地化と言い換えられます。例えば世界的な外食チェーンの場合、豚肉を食べないイスラム圏では豚肉を他の食材に差し替えるといった工夫がローカライズです。
字幕翻訳におけるローカライズとは、単に言葉を訳すだけでなく、翻訳先の国で自然な表現となるように単語や言い回しを工夫すること。現地の人々が一般的に使う言葉を用いることで映像の内容を理解・共感させる助けとなり、映像の意図が広く伝わりやすくなる役割を果たすのです。

字幕翻訳の流れ

字幕翻訳は以下のような手順で作業を進めます。

  1. 文字起こし:動画音声データから文字起こしをします。元のスクリプト(台本)があれば不要です。
  2. スポッティング:セリフの長さを把握し、字幕を表示するタイミング・表示時間を決めます。
  3. 翻訳作業:映像のタイミングに合わせて翻訳作業を進めます。
  4. 校正・校閲:翻訳した内容に誤りがないか確認・修正を行います。
  5. 字幕焼き付け:翻訳した文章を映像に焼き付けて完成です。

字幕翻訳のルール

1秒あたりの表示文字数は4文字まで

日本語において人間が文字を読む速度は1秒当たり4文字といわれています。そのため、1秒当たり4文字を超えるような字幕の場合、急いで字幕を追う必要があったり、理解する前に字幕が終わってしまったり視聴者にストレスを与えかねません。
字幕の文字数制限を守り、視聴者が無理なく映像と字幕を楽しめるようにする必要があるのです。

1画面に表示するのは2行まで

字幕を2行までに制限するルールは、視認性と可読性を確保するために設けられています。行数が多いと字幕が画面を埋めるスペースが広くなるため映像が見えにくくなり、視聴体験に影響を与えかねません。また、字幕を追うために目を行ったり来たりさせる回数が増え、視聴者が映像に集中できなくなるでしょう。
2行以内に収めることで視聴者は一目で字幕の内容を把握しやすくなり、映像の内容にも集中できるのです。

句読点は使わない

字幕で表示する文字数を減らしてより多くの情報を短い時間で伝えるため、字幕翻訳では原則句読点を使いません。句読点があると読みやすくなる反面、文字数が増えてしまい字幕が画面に収まりきらないケースがあるためです。
代わりに読点は半角スペース、句点は全角スペースで表現します。

訳注は使用できない

視聴者の理解を妨げないために、字幕翻訳では訳注を使用しないルールが設けられています。
注釈は理解の補助として使うものですが、表示時間が限られている字幕では読み終わる前に次のシーンに移ってしまうリスクが。また、視聴者が訳注に気を取られて映像の重要な部分を見逃す可能性もあります。

字幕翻訳の品質をアップさせるコツまとめ

質の高い字幕翻訳にする4つのテクニック

分かりやすい表現を使用する

人が一度に理解できる内容には限りがあるため、字幕には簡潔で分かりやすい表現が求められます。難しい専門用語や冗長な表現は避け、シンプルで明確な言葉を選びましょう。
また、誤解の生じない表現を用いる意識も大切です。例えば、「同じじゃない」という言葉は、「同じではない」という意味にも「同じだよね」という意味にも受け取れます。
次々と流れる字幕・映像を見ている際、視聴者が疑問や誤解を抱くと内容を追えなくなってしまうもの。年齢層に関係なく理解しやすい言葉選びを意識しましょう。

文化的な表現・ニュアンスを考慮する

国や地域によって文化的背景や習慣は異なるため、直訳しても意味が伝わらないケースがあります。
例えば、日本で知られていない固有名詞をカタカナ表記にしても、日本の視聴者には理解できません。反対に「猫の手も借りたい」を翻訳先の言語で直訳した場合も「忙しい」という意味とは伝わらないでしょう。
直訳では意味が伝わりにくい場合、別の表現方法を使ったり、字幕に補足説明を差し込んだりする工夫が必要なのです。

言葉以外の情報も活用する

字幕翻訳を行う際は、言葉だけでなく映像や音声などの情報を活用しましょう。具体的には、映像に映っているキャラクターの表情・動作・ロケーション・BGMなどです。
例えば、悲しげな表情をしているキャラクターが「I'm fine」と言っている場合、単に「大丈夫」と訳すだけでも、表情やバックミュージックから「本当は辛いけれど頑張っている」というニュアンスを伝えられるでしょう。 また、講演の質疑応答などで質問者を指す時に「4列目で青い服を着て座っているあなた、質問をどうぞ」というセリフがあるとします。「4列目で青い服を着て座っている」ということは視覚からすでに伝わっているため、「あなた、質問をどうぞ」とシンプルな翻訳をすれば、視聴者が文字を追う負担を軽減することができるのです。

解像度の高いデータを使用する

映像は使用用途によって最適な画面サイズ(解像度)が異なります。WebやYoutubeで使用する場合は解像度が低くてもかまいませんが、例えば展示会などの大画面スクリーンで使用するときは、高い解像度のデータが必要です。
解像度の低いデータを使用すると、文字が粗くなる・視認性が落ちるなど、視聴者に内容が伝わりにくくなります。視聴者の印象も悪くなる可能性もあるため、使用するデータは解像度の高いものを使用しましょう。

字幕翻訳を外注に頼る際の3つのポイント

ネイティブチェックの有無を確認する

ネイティブチェックとは、ターゲット言語を母語とする人が訳文を確認し、不自然な表現がないかをチェックする作業です。
ネイティブチェックが行われていない場合、直訳による不自然な表現だけでなく、誤解やトラブルを招く翻訳が残る恐れも。発注の前にネイティブチェックの有無を確認したうえで依頼先を選びましょう。

成果物に求める内容を伝える

口調や文体などに明確な要望・指定がある場合は、発注時に伝えなければイメージと異なる仕上がりになる可能性があります。要望を伝えないまま依頼すると翻訳者は自身の経験をもとに作業を進めるため、専門用語の解釈が違ったり、特定の表現が意図と異なったりするのです。
具体的な指示を伝えつつ、イメージに近いサンプルがある場合は併せて共有しておきましょう。

実績のある翻訳者を選ぶ

字幕翻訳を外注する際には、依頼したい分野の実績がある業者に依頼しましょう。特に専門性の高い分野での翻訳をしたい場合、依頼先の実績とマッチしていなければ期待通りの成果物が上がってこない可能性が高まります。 例えば、エンタメの翻訳を得意とする翻訳者に対して専門性の高い医療の翻訳を依頼した場合、専門用語を誤って訳してしまって翻訳の質が下がるリスクがあります。依頼したい映像の分野に対して実績・知識があるか、事前に確認をして依頼しましょう。

実績のあるコスパのいい業者に依頼するには?

字幕翻訳を外注する際には、実績がありコストパフォーマンスの高い業者を選びたいものです。
弊社ケースクエアは、技術翻訳や法律・契約書・論文等など、幅広い分野において長年の翻訳実績を培ってきました。料金形態もわかりやすく、価格もリーズナブルな価格帯で提供しています。
字幕翻訳では会社紹介・企業の製品・サービス紹介、研修・教材動画などの字幕翻訳に対応。また、日本語に長けたネイティブ翻訳者が対応するため、ネイティブチェックありと同等の品質を提供しています。依頼前の相談を無料で行っているので、字幕翻訳を検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。

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